物語に出てくる食べ物の話
駱駝家のたぶん文字書きの方、杏月です。
錦鯉のお寿司、写真で見ましたが半透明のイカ越しに透ける模様が美しいです。
食欲が失せるというよりは、食べるのがもったいなく感じますな。
こういう目でも楽しめるお料理って素敵です。
いつか、私も食べに行きたい。その時にはぜひご一緒いたしましょう渡月さん。
大人になって何が嬉しいかというと、食べたいと思うものが手順を踏めば手に入れられるということですね。ものすごい高級なものとかは無理ですが、そこはとりあえず置いておいて。
子供の頃は例えば物語に出てきたおいしそうな食べ物を、どんなに望んでも自力では手に入れられなかったしどういう物なのか調べることもできなかった。
ハイジのチーズや、パディントンのスコーン、ムーミンママのパンケーキ……どんなにあこがれたことでしょう。
今はインターネットもあるし、色んな国の料理が味わえる日本という今のところ平和な国にいるおかげで、スイスのチーズもイギリスのスコーンもパンケーキもその気になれば味わえます。
もちろん、物語に出てくる料理のなかにはどうやっても食べることが不可能なものもあります。
ファンタジーの世界のものなんかそうですね。
ジョーンズのクレストマンシーシリーズに出てくる、自分で動いて逃げ出すジンジャークッキーなんか、もし、現実に作ることが出来ても罪悪感で胃に穴が開きそうで無理です。
ファンタジーの世界ではないですが子供の頃に読んだジュニア向けシートン動物記の「旗尾リスの話」に出てくるキノコもまたおいしそうですが、食べることのできないものです。
なんと言っても旗尾リスを中毒にさせてしまう、毒キノコなのですから。
しかし、この毒キノコの描写がとてもおいしそうなのです。毒だとわかりつつもつい旗尾リスが食べてしまう毒キノコ……しゃくしゃくと甘い毒キノコ……今でも時折あの文章を思い出す度に想像のなかで「お前がつい食べちまう気持ち、わかるよ」と旗尾リスの肩(あるのか?)を叩いてしまう私です。
はじめてであうシートン動物記〈6〉旗尾リスの話・いさましいジャックウサギの話
- 作者: アーネスト・トムソンシートン,前川康男,富田京一,清水勝,石田武雄,Ernest Thompson Seton
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